1:名無しNIPPER[saga]
2018/02/06(火) 01:33:16.18 ID:kLIsZwOI0
ドアを開けると180°の寒風が締め付けて、背後からも迫って小悪魔的だ。
BNKRGは秋が嫌いだった。寒い上に学校も色々と行事がありドタバタして面倒くさい。その上炬燵やストーブにはまだ早い時期だからだ。
母親が編んでくれたマフラーも姉のSNNNが初任給で買ってくれたこの手袋もお気に入りではあるが、BNKRGは今一つ秋が好きになれなかった。
好きになれない理由はもう一つある。
「BNKRGさん、行きましょう」
思考を中断し顔を上げた。眼前のPSRは笑顔だ。二人はいつも一緒に登校する。
「あのねぇ、BNKRGでいいって言ってるでしょ。それかBN」
「あっ、ごめんなさい、つい」
何度言ってもPSRは呼び名を変えない。彼女にとっては『さん付け』が普通なのだ。
BNKRGも始めは距離感を感じたが、既に慣れてこのやりとりも半ばテンプレート化してきている。
「まあいいわ、行きましょ」
SSWiki : ss.vip2ch.com
106Res/52.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20