【モバマス】琥珀色のモラトリアム
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39:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 00:45:02.68 ID:vBuyWfgt0
「そういえば結局、悩み事ってなんだったんだ?」

つい先程まであれほど空虚な目をしていたことが嘘だったかのように、穏やかな表情で彼は問うた。

「……今思えば、そう大したものではないさ。ただ少しだけ、世界の重みに膝を付きそうになっただけだよ」

「受験か?」

「ふふ、舐められたものだな。これでも模試はA判定、センターの自己採点も必要十分な数字だった。この事務所の無駄な人材力には感謝しなければね」

僅かに微笑み交わした後、仕切り直すようにボクはほうと一つ溜息をつく。
働き者の空調は、部屋の空気が冷え切らぬよう気を利かせてくれていた。


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