8:名無しNIPPER
2018/01/31(水) 23:11:21.37 ID:DWbRssyX0
がちゃり。
執務室の扉は驚くほどに軽く、住人の「よう」という声音も同じくらいに軽い。
提督はリングファイルを数冊開きながら、それに目を通しつつも右手で判子をついていた。器用なものだ、見てもいないのに捺印の枠から少しもずれる様子がない。
「悪いな、あと少し目を通したら、体が空く」
「いえ、お構いなく」
「先に呑んでるってか」
「まさか。そんなことはしませんよ」
そこまで不躾な女ではない。本気でそう思われているのだとしたら、それは随分と悲しいことだった。
「冗談だ。かけていろ、そこまで待たせない」
「では」
お言葉に甘えて。
私はいつもの席、部屋の隅に置いてある丸テーブルの上へと持参したお酒を置き、四つある椅子のうち二つを壁際に寄せる。
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