35: ◆xjSC8AOvWI[saga sage]
2018/02/15(木) 00:03:20.00 ID:LwCD/qTa0
…………2月15日。翌日になると、昨日と同じHR後の時間にはもうすっかりいつも通りに戻り、イベントの雰囲気は消えていた。
来年こそ色々残念なことにならないために、情報収集をしておくことにする。
キリカ「……ねえ、昨日はみんな、誰か男の子にチョコ渡したの?」
*「えー、私は義理ぐらいしかあげてないかなぁ」
*「あたし、お父さんにあげたよ!」
キリカ「あぁ、私もお父さんには余った分で作った小さいのあげといた」
キリカ「けど、義理って贈るか悩まない?……私はそんなに仲良い男子もいないけど、私なんかが贈ったら迷惑じゃないかなって」
そう言うとみんなが詰め寄ってきて、すごい勢いで否定された。
*「呉さんのチョコレートだったら喜ぶ人はいっぱいいると思うよ?」
*「ていうかむしろ惚れられるレベルだよ! あたしは感動した! もう毎年作ってよ!ズッ友だからね!」
キリカ「えー……?」
*「大丈夫だよ、その頃には本命だって出来てると思うし!そしたらあたしが相談乗るから!」
キリカ「そんなの今から決めつけられたってわかんないよ。相変わらず恋に恋してるんだから」
*「じゃああたしも本命できたら相談乗ってよ!」
*「さっちんはいつまでも恋に恋してそうだけどね」
*「なにそれー!来年こそ絶対彼氏作るから!」
みんなが軽口を言い合って笑っている。ここに集まることがなくなっても、この雰囲気は続くんだろうか。
中学生活の終わりが見えると、少しだけ寂しく感じながらも、今後のことに期待も膨らんでいた。
―END―
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