95:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:57:40.56 ID:QxgIwWOp0
「人の視線が怖いんです。常に見られている気がして、常に試されている気がして、笑われている気がするんです。
ステージに立ったらみんな、私の歌や踊りを見て、くすくすと笑い始めるに違いありません」
浅はかな私は直前になって、自分の病気がいかに深刻かを告げ、この場を逃げようとしたのです。
それは私から人に対する、初めての期待でした。私は仮面が見えないこの人に、自分の未来を委ねたのです。
私の告白をプロデューサーさんは最後まで聞いてくれました。
目は私をスカウトしたときの、真剣な、清潔な表情で、唇は噛みしめるように、固く結ばれていました。
「すまない」
プロデューサーさんが言いました。
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