森久保乃々「さよなら、森久保」
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80:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 23:36:30.60 ID:QxgIwWOp0

 キノコさんが隣から私の元へと駆けつけたのは読み始めてすぐのことでした。

「大丈夫か? ボノノさん、緊張とかしていないか?」

 キノコさん。私の人生で唯一の同志。今も心配そうに私のことを見ています。
 
 そのとき私は強い感情に揺さぶられました。
 
 それは安堵ではありませんでした。

 キノコさんに私の何がわかるのですか。

 それは怒りでした。

 あなたは私と違うのに。大丈夫ではないに決まっているじゃないですか。
 
 その怒りは、見せてはならない感情でした。
 私にもそれを見せてはいけないと判断するだけの理性が残っているようでした。目を閉じ、息を深く吸ってから、

「大丈夫じゃないんですけど……。今すぐ帰りたいんですけど……」

 と答えました。キノコさんはそれを聞いて、

「良かった。いつものボノノさんだ」

 と笑いました。



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