39:名無しNIPPER[saga]
2018/01/23(火) 20:30:57.24 ID:QxgIwWOp0
「じゃあまた明日、事務所でな」
タクシーが寮へと着くと、
プロデューサーさんは私の荷物をトランクから玄関まで軽々と運び、事務所の方へと歩いて行きました。
エントランスで入寮の注意事項を寮母さんから聞き、部屋の鍵を受け取り、
私は大きなリュックとボストンバッグを担いで、自分の部屋を目指し始めたのですが、
すぐに、寮生活というものはなかなか厄介なものだと悟りました。
母の目がないことは確かですが、かわりに私と同年代か少しばかり年上のアイドル達の視線。
みんな、新人である私のことをどんなものかと品定めするように見ている気がしました。
アイドルになるような人達の大半は、
自分が一番だ、一番になりたい、と思っているような人だと私は考えているので、
そういった我の強い人たちの視線に入らないように、目立たないようにと、
変わるわけでもない壁の模様を見つめながら、廊下の隅を歩きました。
やっと思いで自分の部屋へとたどり着くと、
私はすぐさまピアスを外して、荷物を解き、部屋の整理を始めました。
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