69:名無しNIPPER[sage]
2018/01/17(水) 01:23:24.09 ID:2X1um2xF0
――CGプロ エレベーター――
ほたる「プロデューサーさんは1階ですよね? 私はレッスンルームだから2階――」
ほたる(――のボタンを押そうとした私の手をプロデューサーさんは制しました)
P「…………」フルフル
ほたる「え?」
P「上手くいかねぇや、っていつもの事だろ。不出来な人間なのは痛いほど分かってる」
P「さっき飲み込んだあの言葉は日の目を見る事もきっとないんだろうな」
ほたる「…………」
ほたる(プロデューサーさんはそう言い、1階のボタンだけを押しました)
P「そうやって積もった部屋の埃みたいな感傷が、僕らを息苦しくさせてるんなら」
P「自分を守りたくて閉め切ったドアも窓も、無理してでも開けなきゃ、窒息しちゃうよ」
ほたる(小さな声で言葉を紡ぐ間に、エレベーターは、私が降りるはずだった2階を通り過ぎました)
ほたる(ボタンを押そうとすればすぐに押せたのに、私の腕は動いてくれませんでした)
P「悩みはどうせ消えない」
ほたる(エレベーターが1階に到着すると、プロデューサーさんは私の手を取り、歩きだしました)
ほたる(レッスンルームに行かなきゃ、もうすぐ本番なんだからしっかり練習しなきゃ、みなさんに迷惑をかけないように頑張らなきゃ)
ほたる(そういう気持ちが浮かんで、でもプロデューサーさんの手がとても温かく、私はそれに抗う事が出来ません)
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