665: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/19(月) 00:21:16.80 ID:2O+eU8P+O
【クィーンズベル城 姫の自室】
メイド「ひ、ひひひっ、ひめさまぁ。どうなさるおつもりなんですかぁ〜」
姫「なにが?」ケロッ
メイド「嘘なんでしょおっ? 求婚されたなんて一言も……人間達で争いが勃発しますよぉ〜ばかばかばかぁ〜」
姫「ウソなんて真実にしてしまえばいいのよ」
メイド「もし、もしも、バレたら、この国、滅ぶかもしれませんよ」
姫「転覆を目論んでいた盗賊団がいたじゃありませんの。勇者がいなければ気がつけていたかどうか」
メイド「ひぃ、ひぃぃぃぃんっ」
姫「うまくいけば、貴女を第一の側室に申請してあげる」
メイド「……え?」
姫「あら? 嫌だった? なら、どこの馬の骨ともわからない貴族と縁談を」
メイド「い、いえいえっ! 嫌だなんてそんなっ! わ、わたしですかっ⁉︎ というか、側室だなんて、そんなっ! 姫さまいいんですかっ⁉︎」
姫「英雄色を好むというでしょう。優秀なタネであれば多くの女を孕ませる権利がある。子は恵まれるにこしたことはないし」
メイド「え……わ、わたしが、勇者さまの、お嫁に……」
姫「ちょっと! 正妻はわたくしです! あなたは側室っ!!」
メイド「は、はい、それは、もちろん……」
姫「……そういえば、勇者ったら、なぜこの花を探していたのかしら」ゴト
メイド「鏡の前にある結晶の薔薇を?」
姫「ええ。急に聞かれたのだけれど……」
妖精『クスクス』
姫「――ねぇ、今、誰か? 笑った?」
メイド「いえ? 空耳では? この部屋には二人だけですし」
姫「そう……? 変ね……」
748Res/717.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20