勇者「ニートになりたい」
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654: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/18(日) 16:10:14.44 ID:h4MucOXBO
【クィーンズベル 郊外】

ジャン「そろそろいいか」スポッ

姫「……お父様が今ごろカンカンですわよ」ジトォ〜

勇者「10年ぶりだね、姫ちゃん」

姫「なに考えてるんですのっ⁉︎ こんなことしてっ! そ、それに、その腕はっ⁉︎」

勇者「ああ、これ? ……未来にッ! 賭けてきたッ!」ドンッ

姫「み、未来?」

勇者「ワン○ース知らない? 漫画なんだけど。それでシャンクスっていうのがいてさ」

姫「そうではなくっ! 漫画なんてどうでもいいでしょ⁉︎」

勇者「俺って友達がいなくてねぇ。漫画ばっか読んでたから、あはは」

姫「……どういうつもりなんですの? 腕はなくしてるわ、見取り図は自分が盗んだというわ」

勇者「ああでもしないとメイドちゃんが自白してたんじゃないかと思って。それに、この国のあり方についても思うところあったし」

姫「内政干渉ですわ。お父様が素直に言うことを聞くはずありません」

勇者「それはそうだ。姫ちゃんが唯我独尊なのって父親の血を受け継いでるとこあるね。わがままっぷりも半端ないけど」

姫「わ、わがっ……⁉︎」

勇者「一応、兵士たちもきっちり煽ってきたことだし、大規模な捜索部隊を編成してるだろ。国民にはバレるよ」

姫「……」

勇者「本当は、ルビスに会いに来たんだけど、また次にする」

姫「ルビス、さま?」

勇者「知らなくていい。ダーマ神殿に行かなきゃいけないんだ」

姫「……魔王討伐の旅の途中でしたものね。光の柱は、勇者のものだったのでしょう?」

勇者「そだよ」

姫「……そう」

勇者「ここで待ってればすぐに見つけてくれるはず。なにかあったらいけないから、遠目から見てるよ」

姫「も、もう行くのっ⁉︎ せめて、お父様の誤解を解いてから」

勇者「メイドちゃんはどうなんのよ」

姫「そ、それはっ、でも、きちんと正直に話すればお父様も」

勇者「ほかの手前もあるからそうはいかないかもよ。政治っていうのは内向きと外向きがあるんだ。今回のは内向きだ」

姫「……」

勇者「俺は仮面を被っていたお陰で、正体を知る者は極少数に限られてる。片手で数えれるぐらい……姫ちゃんと、メイドちゃんと、衛兵。犯罪者の衛兵の言葉なんて誰も信じないし」

姫「私と、メイドが、黙っていれば、勇者は罪に問われない……ってことですわね」

勇者「そうなるね。けど、言ってもいいよ。そこはまかせる」

姫「そ、そんなのっ、言えるわけ、ありません……」

勇者「……そっか」


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