637: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/15(木) 11:39:17.51 ID:TxY5L79TO
ジャン「ただ、希望を与えてやってほしい」
王様「……貴様は、群衆の愚かさをなにもわかっとらん……」
ジャン「今回の一件は、大事になる前に見事、収束させてみせたのです。王権の失墜など起こらないでしょう」
王様「欲を、民たちのもつ欲深さを知らんのだろう。青臭い希望では」
ジャン「民に目を向けられよ」
王様「しかと見ておる」
ジャン「いいや、見てない! あんたはそんなに普段から完璧でいるつもりなのか⁉︎ 民衆をバカにするのもいい加減にしろっ!」
姫「お父様に、なんてことを……」
ジャン「我慢できないわけじゃない! この水のなかった期間だって、最後には王様がなんとかしてくれる、そう思っていたとしても!」
王様「だから、幻想を抱いておるというとるに」
ジャン「希望を抱いていたいんだ! ……今は、いう通りかもしれない。でも、そこをなんとかするのが、王たるあんたの使命だ」
王様「……民自身が、無知でいることを望んでいるとしてもか」
ジャン「常識が形式化してしまえば誰だってそうなる。歩行具をつけたまま何世代も歩かせる気なのかよ」
王様「知識を得るのは苦痛が伴う。民は、ひどく疲れるぞ」
ジャン「だから希望が必要なんだ。希望は、苦痛や疲労に耐える力を与える。歩けるようになるまで、あんたが支えてやれ」
王様「わかったような口を」
ジャン「俺は、人間の汚い、醜い部分を多く見てきたつもりだ。結局、どういう国を夢見てるんだよ? 王様は、なんの幻想にすがってるんだ?」
王様「ワシが……?」
ジャン「そうだよ。あんただって人だろ。民達を導いている優秀な指導者か? そこを拠り所にしているのか?」
王様「……」
ジャン「“民と王で同じ夢を見られない国は滅ぶ”。これだけは、言っておく」スッ
王様「……っ」ギリッ
姫「お父様ぁっ! この者はゆう――」
ジャン「はいストップ」ムギュ
姫「もごっ⁉︎ むーっ!」
ジャン「(パーティのやつらは宿屋に置き手紙残してきたから、その内追いかけてくるだろ。来たかったらだけど)」
メイド「姫様っ!」
ジャン「……メイドとやら。軽はずみに口を開がないほうがいい。姫がキズモノとなるぞ」ピト
メイド「なぜっ、このようなことを……っ」
警護兵達「お、王様ぁっっ!」ゾロゾロ
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