466: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/02/02(金) 20:02:12.03 ID:nXSMbgjzO
ジャン「そこで――こっからは俺の取り引きです」
お頭「……言うだけ言ってみろ」
ジャン「この場所を知られてしまった以上、お頭達は俺を黙って帰すつもりはないでしょう。なので、先に条件を提示します」
お頭「……」
ジャン「俺を仲間に引き入れれば、計画はさらに円滑に進められるでしょう。そこの衛兵さんをボコった際に聞き出したのですが、なんでも井戸の水を枯れさせているとか」
お頭「おめェ……っ! ペラペラと喋りやがったのか!!」ギロッ
衛兵「ひ、ひっ⁉︎ す、すみませっ!」ドゲザ
ジャン「話を進めても?」
お頭「……」コクリ
ジャン「ハーケマルの使者として、お力になれることは多いはず。取り分は、そうですね。300万でいかがでしょうか?」
お頭「……話を聞くだけといったはずだ。誰がお前を仲間にいれるといった」
ジャン「決めるのはお頭です。どうぞ、存分に打算なさってください。俺を引き入れることによって得られる利点と危険を天秤にかけて」
お頭「……」
ジャン「黙って殺られる気はありませんよ。だめだというなら懐に隠してある短刀で抵抗します」スッ
お頭「……俺をおどそうってのか?」
ジャン「めっそうもない。……お頭らぁ〜。頼みますよぉ〜。俺もお金もうけしたいんですぅ〜」モミモミ
お頭「……」グビッ
ジャン「(考えてる考えてる。口から生まれたと俺に勝とうとは10年はやいわっ!ボケ衛兵が!)」チラ
衛兵「お、お頭。そ、そいつは」オズオズ
お頭「おめェはだぁってろ!! ……ボーナスはなしだ」
衛兵「そ、そんなぁ……」ガックシ
お頭「使者さんよ……まずはおめェになにができるか聞かせてもらおうか」
ジャン「私はハーケマルとクィーンズベルとを結ぶ使者でございます。そうですね、パッと思いつくのは、王子来訪と合わせ帯同してくる」
お頭「それで?」
ジャン「お頭達が安心して、余裕をもって仕事を行えるどころか、逃げ道までお手伝いできるかと」
お頭「う、む。注意を引きつけられるのか?」
ジャン「立場を利用すればたやすい。難しいことではないと想像できますでしょう?」
お頭「……」
ジャン「なにがひっかかてるかじゅ〜〜ぶんに理解できます。計画の重要ポストにおいたら、消えたり裏切りにあっては痛手。それもかなりの」
お頭「そうだ」
ジャン「私が信用できない。そこがひっかかってる」
お頭「……あぁ」
ジャン「信用できるようになにかやりましょう。あ、そうだ。メイドの弟を拐ってると聞いたのですが。衛兵さんから」
お頭「……なにから、なにまで……ペラペラと……っ!」ブンッ
衛兵「いたっ」コツン
ジャン「その弟の居場所を教えてもらえれば――」
お頭「いねぇよ」
ジャン「――はい?」
お頭「俺もヘタこいてな。ガンダタってやつに持ってかれちまった「
ジャン「な、なんですとぉっ⁉︎」
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