勇者「ニートになりたい」
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389: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/27(土) 19:23:41.99 ID:YWyAV8D2O
姫「はやくとらぬか。お父様に言いつけるぞ」

ジャン「(ええい、ままよっ!!)……メラミ」ボソ

姫&メイド&学者「え、ええっ⁉︎」ギョッ

ジャン「〜〜〜っ! ぐはっ、ぐあぁ」ゴロゴロ

姫「こ、こいつ、自分の顔に向けて火炎魔法を撃ちおった……気でも狂ってるんですの?」

メイド「だ、大丈夫ですか⁉︎ すぐに神官職のものを」

ジャン「(俺の魔法ってこんないてーの⁉︎ 自分に撃ったことないからわからんかった。で、でも! 困惑させることには成功したぞ!)……これでいいのです」ボォッ

学者「いい、って燃えてますよ。服」

ジャン「え? あ、やばっやばっ! あちゃ! あちゃちゃ!」バタバタ

姫「……」ポカーン

ジャン「ふぅ……私の無礼には今、私自らが罰を与えたのです」

姫「罰? あなたが?」

ジャン「姫。聞いてもらえますでしょうか」

姫「なんですの?」

ジャン「(見よ! 俺の演技力を!)……実は、この仮面の下はひどいヤケドの跡がございます」

姫「……」ピク

ジャン「あれは幼き日のことでございました。実家にある納屋で可愛がっていた馬とお昼寝をしていると……放火魔が」

学者「ま、まさか。それで火をつけられて、逃げ遅れて」

ジャン「警備の者が火事に気がついて救出された際、私は一命をとりとめましたっ!! 顔にひどいヤケドをおって……」

メイド「な、なんということを……」

ジャン「でも! でもっ!! それより悲しかったのは……!! なにかおわかりですかっ⁉︎ 姫っ!!」クワッ

姫「な、なんですの……?」タジ

ジャン「私の仲良かった馬が……っ! 仲の良い馬が巻き込まれてしまったこと……」ポロ

メイド「……涙が」

ジャン「守りたかった!! 守れなかった!! もう帰ってこない! あぁ、ロビー! ……うっうっ……」ポロポロ


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