384: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/27(土) 15:30:49.44 ID:sYFh7cGeO
【クイーンズベル城 通路】
ジャン「――ふぅん、水脈が逃げてるねぇ」テクテク
学者「信じられないでしょうが、事実なのです」テクテク
ジャン「岩盤に使う火薬が足りないんとかじゃなく?」
学者「硬い地層については爆薬で突破し、さらに掘りすめたのですからそういう話ではないしょう」
ジャン「いっそ、別の場所を掘ってみるとか」
学者「どこでも掘ればいいという条件ではないのですよ。水脈が流れているか、もしくは地中に溜まった水蒸気が溜まっていないと。生活水として使うまでには濾過も必要ですから」
ジャン「なら、今ある井戸の再利用できないかと模索してるわけ?」
学者「可能ならばそれが一番いいのです。ですが、厳しい……はぁ」ガックシ
ジャン「そりゃ困ったな。できることと言えば掘るしかないしな」
学者「せめて、なぜ水が逃げているのか……その原因さえ突き止められれば」
メイド「ひ、姫さまぁっ!!」タタタッ
姫「……」ズンズン ズンズン
ジャン「……あ、あれは……こっちにまっすぐ向かってくるのは……ま、ままままま、まさかっ!」
学者「あ、姫様だ」ペコ
姫「……見つけたぁ……」ニヤァ
ジャン「ひ、ひぃっ! 10年ぶりかぐらいになるが忘れもせんぞ! そのおもちゃを見つけたような笑み!」ガクガク
学者「頭さげなきゃ。貴族といえども、怒られますよ」コツン
ジャン「(た、たたたのむっ! はやく通り過ぎて! と、トラウマが! やめて! そこはネギを刺す穴じゃ!)」ペコ
姫「……」ズンズン ピタッ
メイド「ひ、姫さま。立ち止まらずにそのまま歩きましょう! ねっ! そうしましょう!」
姫「――……これ。そこのお前」ビシッ
学者「わっ、姫さまから声かけられてるよ」
ジャン「(か、勘弁してくれぇぇぇっ)」ガタガタ
姫「聞こえんのか? マスカレードマスクなどつけておる小癪なお前のことよ」
ジャン「はっ、はいぃっ!」ビシッ
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