264: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/19(金) 14:50:11.88 ID:+r3xFqGgO
【魔王城 玉座】
キングヒドラ「なぁにぃ⁉︎ 勇者の居場所がわかっただぁ⁉︎」ドンッ
シンリュウ「ならば、消せば良い」
オーガ「そうだ! 勇者を殺しッ! 残った人間は一匹残らずすり潰してやるッ!!」
サキュバス「コトは……そう単純ではなくなってしまったのよ」
オーガ「なにがだ⁉︎ 我ら魔族の連合軍を前にして敵など皆無! 力を存分に発揮して蹂躙しつくしてやればいいだろうッ!」
魔王「……時期ではない」スゥ
シンリュウ「我らが王よ。なぜ? なぜでございましょうか。人間を過大評価するのは」
魔王「まず一つに、数だ。我ら魔族は強力な個体を強みとするが、人間共の母数に比べれば半分にも満たない」
オーガ「数など……っ!」
魔王「次に、数を活かした組織力にある。有象無象の衆を相手にしたとなれば……たやすく蹴散らせる。しかし、戦局が複雑化すれば次第に我らと均衡するであろう」
キングヒドラ「なぜだッ⁉︎」ビターン
魔王「やつらもやつらで団結するからである。生産能力は侮れぬ。首脳陣が保身しか考えない無能であれば話は別だが……あれを見よ」ピタ
四天王一同「……」
魔王「知っておろうが、ニンゲン共が作った世界地図だ。アレフガルドには、人間達の国が四つある」
サキュバス「アデル、クィーンズベル、ハーケマル、サルマニアですね」
魔王「我らの大地は“裏にある”。地図を裏返してみよ」
大臣「ははっ!」ペラ
魔王「……して、見てどう思う?」
四天王一同「……?」
魔王「気がつかないか。領土の広さは人間どもの治める大地に比べて……」
シンリュウ「当たり前のことすぎて……」
オーガ「なにが言いたいのですか⁉︎」
魔王「我らもいずれはやつらの治める大地……有り体に言えば人間界へと侵攻するであろう。準備が足りないのだ」
キングヒドラ「ですから! 準備などせずとも!」
魔王「黙れ……」ギロッ
キングヒドラ「……っ!」ビクゥッ
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