259: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/18(木) 21:49:56.11 ID:0bN6bfFxO
戦士&武闘家&魔法使い&僧侶「……」ジィ
勇者「一度、みんなで風呂にでもはいって親睦を深めあうってのは? 俺ももちろん一緒に」
魔法使い「あ、あんたね……」
勇者「すべてを分かりあうなんて不可能だ。他人同士の壁、性別の壁。色んな壁がある。ケツに泥ついちまった」ムクッ
戦士「……」
勇者「お前らが旅を楽しくしたいと望んでるのなら、俺はそれにできるだけ応えるよ。必要ならそうする」
僧侶「それだとぉ、私たちがそうさせてるっていうかぁ」
勇者「結局のところ、お前らはどーしたいんだよ。そういう話になった時に、言ったんだろ」
戦士「それは、そうだが」
勇者「俺はその要望を汲み取るって言ってるんだ。リーダーとして」
武闘家「でも、それだと、こいつらが言ってるのとはたぶん違う気がする」
勇者「(ふぅ、やれやれ)」
僧侶「私たちは勇者さまのお言葉がほしいのですぅ」
魔法使い「これは、私たちも卑怯かもしれないけど、理由がほしいのよ。それさえあればいい」
勇者「ただひとつ言えるのは、俺は、お前らのことが必要だと思ってるよ」
戦士「本当か……?」
勇者「当たり前だろ。だから要望を聞いて合わせようとしてるんじゃないか」
僧侶「それは、お優しいからではぁ〜」
勇者「いんや。助かってる部分はあるし、旅の中でそれは思った。本心でだ」
魔法使い「続けて」
勇者「本心を言えば、戦士や魔法使いが要望通りすれば得られるものがある。その損得勘定の一方で、仲良くできればいい、そう思ってる」
魔法使い「じゃあ……」
勇者「だが、勘違いするな。仲良くなれるかどうかなんて個人間の問題だということを。旅は楽しければいい。そりゃそうさ」
戦士「……」
勇者「無理して仲良しを装うほどつまらないもんはないだろ。努力は必要だが、合う合わないはある。分かり合えるきっかけなんて些細なものだが、それが生まれない場合もあると理解しろ」
僧侶「はい〜」
勇者「まずはお互いがなにを求めているのか、そこからはじめたのは良いことだと俺は思う。良い方向に考えればだが」
戦士「……」
勇者「気楽にやりましょーってことで」ゴソゴソ
戦士「お、おい。まだ話は終わりじゃ」
勇者「うーるせぇなぁ。時間が解決してくれることだってあんだよ。なに生き急いでんだ」ピラ
武闘家「地図広げてどうしたんだ?」
勇者「方針を発表します! 今から、南のクイーンベルに向かいます!」ビシィ
僧侶「あらまぁ……」
魔法使い&戦士&武闘家「――……はぁぁっ⁉︎」
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