258: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/18(木) 21:21:59.76 ID:0bN6bfFxO
勇者「は、はぁ?」
戦士「さっき、武闘家に言われて思ったんだ。あたしらの旅の目的。その中心に勇者がいる。その指摘自体は間違っちゃいないってね。言い方はきにいらないが」
武闘家「ふん」プイッ
戦士「あたしらはそれぞれ目的がある。勇者といけば、その目的が叶うと思っている。だから、一緒にいる」
勇者「ふむ」
魔法使い「勇者は何のために私たちと一緒に旅をしてるの? 仲間がいるにこしたことはないでしょうけど」
僧侶「……」
魔法使い「――そもそも、勇者は私たちを仲間だと思っているのかしら? そう思ってないから、適当な対応しかしないの?」
勇者「そんな深刻にならんでも」
戦士「ふざけるのはなしだ」
勇者「……ふぅ、あのなぁ。ついてきたいと言ったのは、お前らだろう? 武闘家は、爺さんに頼まれてってのもあるが」
魔法使い「つまり?」
勇者「今後についても決めるのはお前らだと言ったはずだ。淫魔を逃した時に」
戦士「なるほど。では……あたしらは仲間じゃなく、ビジネスな取り引き相手だと言いたいわけか?」
勇者「うっ、そ、そうは言っちゃいないが」
魔法使い「そういうことでしょ。逃げるのは卑怯よ」
僧侶「私たちは責めているわけではありません〜。ただ、知りたいのですぅ〜。本心を〜」
勇者「……」ポリポリ
戦士「リーダーの方針には従う。そうであるというのならば、今後の付き合い方にも影響する」
魔法使い「慣れ合いがしたいって言ってるわけじゃないのよ? 仲良しサークルじゃない。それはわかってる」
戦士「あたしの本心を言わせてもらえば、できれば、その、うまく付き合っていきたい」
勇者「つ、付き合うって……」ソワソワ
魔法使い「童貞か! ……ふざけるんじゃないって言ってるのに」キッ
勇者「ついつい。……わかってるよ。人間関係的な話だろ」
戦士「そうだ。所詮は他人同士。時にはぶつかることもあるだろう、こうして話合いの機会を設けることだって少なくないかもしれない。それ自体は悪いとは思わない」
魔法使い「……でも、そればっかりじゃ、疲れちゃうでしょ? どうせなら、楽しくしたい」
武闘家「……」
勇者「うん、言ってる意味はわかるよ」
戦士「だが、それはあくまであたしらの希望であって決めるのはリーダーだ」
魔法使い「勇者、あんたのことよ」
僧侶「……」
勇者「よし、こうしよう」ポンッ
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