203: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/16(火) 13:35:50.93 ID:g1xmOKbDO
【淫夢城 玉座】
サキュバス「勇者を発見したっ!?」
リリス「はいぃ〜お姉様ぁ。見事リリスが突き止めましてでございます〜」スリスリ
サキュバス「報告! 報告なさい!」
リリス「ハッ! またもやトリップしてしまいました。お姉様がいけないんですよぉ、そんなに誘惑の波動をまきちらしてぇん」
サキュバス「……」ギロッ
リリス「ひっ⁉︎ も、申し訳ありません」
サキュバス「……して、勇者がいたというのは嘘偽りない真実か?」
リリス「はい、まことでございます。ミンゴナージュ村にて、遭遇いたしました」
サキュバス「だからか? 精気を搾り取る前に、撤収してきたのは」
リリス「は、はい。先に報告するのが急務と考えまして」
サキュバス「勇者を殺そうとはしなかったのか?」
リリス「そ、それは……」
サキュバス「目の前にいれば考えるはず。できなかったとすれば、圧倒的に力の差があったか?」
リリス「いいえっ! たしかに……攻撃魔法はたいしたものでしたが」
サキュバス「……攻撃魔法ですって?」
リリス「お姉様……失礼、サキュバス様もご存知のライデインです」
サキュバス「稲妻の……どのような威力であったか」
リリス「実際のところは……でも、通常の属性魔法と違い反応できるものではありませんでした。光速の速さといいますか、パッと光ったかと思い振り向けば、穴が」
サキュバス「それで、おめおめと逃げ帰ってきたか? なにもできず」
リリス「なにもできなかったなんてとんでもございません! お喜びください! 勇者に我が一族の特技は通用いたします!」
サキュバス「ほう……?」
リリス「誘惑が効きました! 精神攻撃が有効なのです! お姉様っ!」
サキュバス「それはそれは。たしかに良い報告ね。でも、そうならなぜその場で殺さなかったの?」
リリス「自分の腕を折り、正気を取り戻したのです。そしてライデインの威力をまざまざと見せつけられ……」
サキュバス「報告は終わりか」スッ
リリス「けっ、けっして! けっして逃げてきたわけではありません! 本当です! 罰はどうか!」
サキュバス「リリス、誘惑するなら骨までトロけさせなさいと言ったでしょう……」
リリス「は、はい」ブルブル
サキュバス「そんなに震えて。どうしたの?」
リリス「や、やはり、今からでも殺してまいります!」
サキュバス「よい。ゆっくり休め」
リリス「お、お願いです! サキュバス様! どうか、お慈悲を!」ガタガタ
サキュバス「……うふふ。かわいいかわいいリリス。怯えなくても平気。勇者には、私が会ってくる」
リリス「淫夢王様がっ⁉︎ そ、それは必要ないんじゃ。魔王様に報告して、あとは招集会議を」
サキュバス「勇者……。どれほどのものか自分で確かめたい。魔王様が、我が大魔王があれほど言う人物。たしかめねば、気が済まないのよ」
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