172: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/15(月) 11:33:44.23 ID:mVndM0qxO
【村娘 家】
村娘「どうぞ」ギィー
魔法使い「わっ、結構ひろーい!」タタタッ
僧侶「失礼ですよ、魔法使いさん」
村娘「かまいません。見ての通り、一人で住むには広すぎるので」
戦士「手荷物はどちらに置いたらよろしいか?」
村娘「あちらにお願い致します」
戦士「わかった」スッ ボサッ
村娘「お連れの男性の方は……?」
武闘家「ぶらついてから来るそうよ」
村娘「なにもない村ですのに。……今夜はあまり外出なさらない方が」
僧侶「なぜでしょう〜?」
村娘「儀式、がございますので」
魔法使い「宿屋のお婆さんも同じこと言ってたわね……なんの儀式?」
村娘「この村は今、不幸続きなのでございます」
戦士「……と、いうと?」
村娘「ある日ぱったりと村の男衆が、倒れてしまったのです。その後は、ベッドから起き上がることも叶わず」
武闘家「呪い?」
村娘「原因不明な病なのです。話を聞こうにも、幸せそうな顔をして眠るばかり。ですが、日に日に体は痩せ細り、弱ってゆく……」
戦士「不可思議な話だ。眠ったままとは」
魔法使い「病気だとしても男だけってのは変ね」
村娘「村の女衆にも異変が――」
僧侶「異変……?」
村娘「口が過ぎました。なので、くれぐれも今夜は外出なさらぬよう。沈める儀式がございます」
戦士「まて、その肝心の儀式とやらの内容がわからん」
村娘「……祈祷師に依頼したところ、おそらく淫夢の仕業だろうということを言われまして」
魔法使い「淫夢? まさか、サキュバス?」
戦士「魔法使い、知ってるのか?」
魔法使い「伝説のモンスターの一角。実際にいるのか怪しい。その祈祷師、大丈夫? 詐欺師じゃない? 困ってるからそれっぽいこと言ってお金だけふんだくろうって」
村娘「しかし……ほかには頼るところも……」
戦士「サキュバス、か……」
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