171: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/15(月) 11:14:56.32 ID:mVndM0qxO
【ミンゴナージュの村 入り口】
魔法使い「ねぇ、いつまで村の入り口にたむろしてるの? 戻るならはやく戻らないと」
勇者「いや、今日はここで一泊する」
僧侶「宿がないのにですかぁ?」
戦士「そうだぞ、テントを予備に複数個買えばいいじゃないか」
勇者「それは、そうなんだが……」
武闘家「……? なにか、気になることでも……」
村娘「もし、旅のお方」
魔法使い「……うわっ、露出度高い服」
村娘「うふふ。なにやらお困りのご様子。よければお話を聞かせていただけませんか」
戦士「いや、今日の宿がなくてだな」
村娘「まぁ。テントはお持ちではないのですか?」
僧侶「それがぁ、切らしておりましてぇ」
村娘「大変。日が沈みはじめるというのに。寝る場所がないと辛いことでしょう」
魔法使い「だからぁ、マッスルタウンに戻ろうよぉ〜」
村娘「よければ……私の家でよければ面倒を見ますが」
戦士「いや、しかし、いきなりは困るだろう」
村娘「ご遠慮なさらずに。先日、母に先立たれ、さみしい思いをしていたところでございます」
僧侶「それはそれはぁ、お悔やみ申し上げます〜。私でよければ祈りを捧げますがぁ」
村娘「神職様でございましたか、ありがとうございます。そのお礼ということで、いかがでしょうか?」
魔法使い「ねぇねぇ、お世話になろうよ、勇者」
勇者「うーん」
魔法使い「最悪、場所の荷台で寝るんじゃないの? このままなら。寝っ転がれないなんて私は絶対にイヤ!」
勇者「……見ての通り、えぇと、いち、に、さん……俺たちは4人いる。寝床はある?」
村娘「粗末な我が家ですが、布団ならご用意できます」
戦士「すまない、素性もわからない旅人に親切にしていただいて」ペコ
村娘「困った時はお互い様というじゃありませんか。お気になさらず。ささ、どうぞ」スタスタ
勇者「……」
魔法使い「あぁんもうっ、はっきりしないやつ! 勇者は荷台で寝れば⁉︎ 私はついてくからね!」タタタッ
僧侶「勇者さまぁ〜。行かれないのですかぁ?」
戦士「好意を無碍にするのは失礼だ」
勇者「……わかった。俺は少しぶらついてから行くよ。みんなは先に行っててくれ」
武闘家「アタイも、残ろうか?」
勇者「いや、いい。腹減ったろ? きっと料理もだしてくれると思うから、お前も行ってろ。僧侶」
僧侶「はい〜」
勇者「お返しを忘れるなよ。しっかり包んでやれ。金」
僧侶「かしこまりましたぁ〜」ペコ
武闘家「……」スッ スタスタ
戦士「(勇者の言うことを素直に聞くのは、なんでだ……?)」
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