149: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/14(日) 13:57:55.24 ID:o71JjVk4O
【その頃 武闘家の家】
老人「勇者についてって、見聞を広げるアル」
武闘家「ですが……! アタイはまだ師匠の元で」
老人「子供に旅をさせるのは良いことヨ。ワシも老いたネ。一緒にいくには」
武闘家「……っ!」ギュウ
老人「世界を見てまわり、己の目と耳で見聞を広げヨ。殻の世界に閉じこもるのはここまでにするアル」
武闘家「し、師匠」
老人「いつまでヒナのつもりでイルネ。オマエも自分で判断できる歳ダロヨ」
武闘家「……うっ、ぐすっ、アタイを、見捨てられるのですか……っ」ポロポロ
老人「オマエは優秀な弟子ヨ。この世でただひとり、ワシが才能に惚れこんだのは」
武闘家「……」シュン
老人「ワシが教えられることにも限界がアルヨ。成長する姿を見せることに自信がないノカ?」
武闘家「……」
老人「子の成長はいつだって嬉しいもの。血の繋がりはナイが、それまでは長生きしておいやるアル」
武闘家「師匠……!」ゴシゴシ
老人「行ってくるアル。……結婚したら生まれてくる子供は、ぜひ、ワシの弟子に」
武闘家「別れの場面でふざけないでください!」
老人「いや、本気」
武闘家「なおさら問題です!! 怒りますよ!」
老人「しかし、オマエ、この世界はわりと婚姻ハヤいから、行き遅れなんてあっというま……」
武闘家「あちょお〜〜〜っ」スッ
老人「ま、待つアル! わかたわかた! ドウドウ」アタフタ
武闘家「……はぁ、男には、興味ありません」
老人「人の縁(えにし)とは、わからないモノよ」
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