750: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/08/10(土) 21:18:05.91 ID:k0lH/97/0
のび太「でも、ある人に天才には天才のなやみがあるっておしえてもらって……
それでぼく、反省したんだ。出木杉くんだって、なやみの一つや二つあるよね?」
のび太「ぼくって自分のことしかかんがえられないイヤなヤツだなぁって」
出木杉「そんなことないよ」
出木杉は首を振って否定した。
出木杉「のび太くんは知らなかっただけなんだ。現に、すぐ反省して行動に移してくれたじゃない。
それって実はとても凄いことなんだよ。大人でもそれが出来ない人はたくさんいるんだ」
のび太「そうなの?」
出木杉「うん。大人って……ぼく達が思っているより、案外弱かったりするんだ。つまらない
見栄や意地を張ってしまったり、自分が悪くても絶対に認めなかったり……」
出木杉「のび太くんは確かに勉強や運動はあんまり得意じゃないかもしれない。でも、
それで誰かを恨んだりイジメたりはしないよね? 剛田くんにイジメられても
ドラえもんの道具でイジメ返したりしない。優しいし友だちもたくさんいる」
出木杉「ぼくだったら同じように出来るかわからない。ぼくだけじゃない。色んな人が
そうだと思う。だから、それはのび太くんだけの長所で凄いところなんだよ」
のび太「すごいところ……そうか、ぼくにもちゃんとあったんだね」
出木杉「そうだよ。それは誇っていいんだ」
フゥと息を吐いて、のび太は空を見上げた。
のび太「決勝、ぜったいに勝とうね」
出木杉「うん!」
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