749: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/08/10(土) 21:09:00.56 ID:k0lH/97/0
出木杉を誘ったのはもちろんのび太である。
元々、出木杉は塾などで多忙であり誘っても遊びに来れないということが多かった。
それがいつしか、あいつは呼ばなくていいという空気になっていたのだ。それでも、一応
声くらいかけるべきだとのび太が主張し、今回の大会にもエースとして参加することになった。
練習の帰り道、のび太はたまたま出木杉と二人になった。
出木杉「のび太くん」
のび太「なに?」
出木杉「ありがとう」
のび太「…………」
出木杉「ぼく、いつも忙しいからなかなか参加出来なかったし、自分からは
声をかけられなくて……今回誘ってくれてすごく嬉しかったよ」
のび太「友だちじゃない。そんなのあたりまえだよ。……むしろ、ぼくの方こそごめん」
出木杉「どうしたの? なんでのび太くんが謝るの?」
のび太「どうせ参加できないってきめつけてあんまり声もかけなかったし……」
出木杉「それは付き合いの悪いぼくに原因があるから、のび太くんが気にすることじゃないよ」
のび太「ううん。もう一つ、本当の理由があるんだ」
出木杉「理由?」
のび太「……しんぱいしてたんだよ。出木杉くんて本当になんでもできちゃうからさ。
いっしょにいるとますますぼくのダメっぷりが見えてきちゃって」
出木杉「…………」
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