686: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/04/21(日) 02:55:20.65 ID:GIEAlWj20
しかし、電話を持つ手は震えるばかり。ふと蘇るのは母・浩子の姿だ。
葉隠(そういや母ちゃん、今はどこでなにしてんだろうな……)
もしここに浩子がいたらどんなことを言うだろうか。
浩子『母ちゃんわかってるよ』
浩子『康比呂はちょっと自分に甘くてやんちゃな所があるけど、根は優しくて
最後はちゃんと決めてくれる子だって。あんたは格好いいもんね』
浩子『――母ちゃんはいつでもどんな時でも、絶対にあんたの味方だからね』
葉隠(母ちゃん、ちょっと親バカっていうか俺を美化してる所あるからな。今も俺がヒーローみたいに
助けに来るってバカみたいに信じてて、どこかで待っているかもしれねえ……)
葉隠(でもそれは俺の母ちゃんだけじゃなくて、みんなの家族だってきっとそうだ……)
葉隠「…………」
葉隠「…………」
葉隠「……………………ダメだ」
へなへなと、葉隠はその場に座り込んだのだった。
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