685: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/04/21(日) 02:53:13.61 ID:GIEAlWj20
ポケットに手を突っ込み、ドラえもんはあーでもないこーでもないと思案する。
葉隠「自分のやるべきこと……」
葉隠(……そ、そうだ。さっさと逃げねえと)
見つかってはまずいとその場を離れ、葉隠は電話を掲げる。しかし……
『これを使うならワガハイとある約束をしてほしいのである』
葉隠(約束……)
『ワガハイの代わりにワガハイの夢を叶えてくれぬか?』
葉隠(……知らねえ。他人の夢なんて知ったこっちゃねえ!)
『ワガハイだけではない。ここで戦っているみんなに、それぞれワガハイのような夢や目標があるはず』
葉隠(クズって言われようがなんだろうが、俺は自分が一番大事なんだ。それで何がいけないんだ!)
『みんな……みんな! 自分や大切な人のために命を懸けて戦っている!
中にはのび太君のようなこの世界と無関係の子供までが!!』
葉隠(……どうした。どうしたんだ、俺?! これで逃げられるんだべ! 安全な所に行けるんだ)
手が汗ばんでいる。額にも汗が浮かんでいるのを感じた。
『お主は仲間もその家族も自分の母親すら見捨てて一人逃げるのである。
ならば、これくらい背負うのが筋というものであろう?』
葉隠(罪悪感なんて感じてる場合じゃないだろ! 命が掛かってるんだべ!)
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