678: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/04/21(日) 02:07:36.42 ID:GIEAlWj20
山田「ロボットとはいえ学校に行ってたんならわかるでしょ? 勉強が出来たり運動が出来たり
単に格好良かったり。そういう人気者がクラスの中心になって、僕みたいな嫌われ者の
オタクはクラスの隅でひっそり生きなきゃいけないんですよ」
ドラリーニョ「どうして?」
山田「どうしてって、取り柄のない人間が分を弁えずに前に出てもイタいだけだし」
ドラリーニョ「イタくなんてないよ。それに漫画が描けるんでしょ?」
山田「所詮漫画はオタクでマイナーなんですよ。世界で認められているサッカーとは違うんです」
ドラリーニョ「…………」
頭を抱え、ドラリーニョはうんうんと唸り出した。
ドラリーニョ「うーん、ぼくね、テストはいつも0点でね! サッカーしか出来ないダメロボットとか
落ちこぼれとか……他にもいろいろ言われてたけど、忘れちゃった!
すぐ忘れるんだ! ぼく忘れっぽいから!」
ドラリーニョ「でもいいんだ。サッカーしてたら楽しいし友達もいるから気にならないよ!
きみにもたくさん友達いるじゃない! だから大丈夫!」
山田「友達……」
山田(失われた二年間では、僕達は仲良しクラスだったらしい。写真の中の僕は確かに
楽しそうだった。その記憶があれば、僕も平気だったかもしれない……)
山田「でも、ダメなんです……同じような悩みを持つオタクの中でも僕は恵まれてる。
頭ではわかっているけど認められないというか……僕はヒーローになりたいんです」
ドラリーニョ「うーん、漫画が描けるなんてボクにとってはヒーローだけどなぁ。それじゃダメ?」
山田「ダメです」
ドラリーニョ「うーんうーん…………」
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