413: ◆takaJZRsBc[saga]
2018/05/13(日) 00:33:53.71 ID:wr88AJxZ0
ロボ十神「地元の人間なら知っているだろう? 壇論寺だ。案内してくれ」
多恵子「……構いませんが」
セレスは渋々といった顔で実家に案内した。そして予定通りロボ十神は寺を誉め始める。
ロボ十神「うむ、素晴らしいな。実に素晴らしい!」
多恵子「お言葉ですがこんなボロボロなお寺のどこがよろしいのですか?」
ロボ十神「確かにボロボロかもしれん。だが、ここには確かな歴史と伝統があるのだ。
地元の人間なのにそんなこともわからないのか?」
多恵子「…………」
ロボ十神「最近はグローバリズムだか何だか知らんが、 なんでもかんでも外国のものを
良いと褒めちぎって日本本来の素晴らしさを忘れている。そういった人間は浅い」
ロボ十神「知っているか? 西洋の城や屋敷はとても美しいだろう?」
多恵子「そう思います」
ロボ十神「引っ越しをしたいと思うか?」
多恵子「もちろんですわ」
ロボ十神「俺はそうは思わない。絶対にごめんだ」
多恵子「まあ、何故?」
ロボ十神「知らないなら教えてやろう。西洋ではつい最近まで衛生観念がなくてな、あの綺麗な
建物の窓から排泄物を捨てていたのだぞ? そんなところに住みたいか?」
多恵子「そ、そうなのですか?」
ロボ十神「それに西洋の城は石造りだろう? 耐震性に弱い上、夏は暑く冬は寒い。しかも無駄に
階段が多いから実際に住むと相当不便だぞ。外側しか見ない人間にとっては
素晴らしいかもしれんがな。見るのは好きだが住みたくはない」
多恵子「…………」
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