15: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2018/01/03(水) 21:18:47.45 ID:8VTblCYO0
千代美の趣味は恋愛小説だった筈だが、最近はこんな難しい本を読んでいるのか。いや、この本も内容を追ってみれば恋愛小説なのかも知れないが、如何せん追う気になれない。
サイズは文庫なのだが、厚さがおかしい。週刊少年ナントカのような分厚さなのだ。これは文庫の厚さとして正しいのだろうか。文庫というものは、もうちょっと薄いというか、持ち運びに適しているものだと思っていた。
まあ、今回はその厚さが幸いしたというか、災いしたというか。
とりあえず、置かれた本はそのままにして、コートを羽織り家を出る。雪がちらついていた。
空を見上げ、もう冬だなあなどと当たり前の事を考えていると、そこに丁度千代美が帰ってきた。お帰り、と声を掛ける。
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