ボク/ワタシが如何にして時間の夢を美穂さんと見るのか
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名無しNIPPER
[sage]
2017/12/31(日) 20:50:23.09 ID:cO+HlQy0o
エピローグ─十九歳─
「五年前に頼まれていた発明品がついにできたぞ!」
事務所の休憩所で優雅なお昼を過ごしていたワタシの元に、晶葉さんが唐突に押し掛けてきました。まるで便利なお話の導入のように勢いがいいのですが、はて五年前の件とはなんだったでしょう。
なんて、冗談です。知っています。
ワタシにとってはつい昨日のことですが、昨日とはつまり五年前でした。
……うん、昨日は五年前という響きはなんだか頭悪そうですね。頭が悪いというか、頭がおかしいというか。
晶葉さんがどや顔でこちらを見ているので、そろそろ返事をしましょう。
「さすがは天才科学者晶葉さん!」
「ふふん、そうだろそうだろ。もっと褒めてもいいんだぞ?」
「そうですね。ところで、結局どうだったんですか?」
冷たいな、と晶葉さんが愚痴る。それから、少しだけ考えてからうなずき。
「そうだな。おそらくは幸子が望んでいたようになっていたんじゃないか」
と、すべてを見透かしたように晶葉さんは言った。
詳しくは話していないというのに、何もかもをわかったようでいるのだからやはり池袋晶葉さんは間違いなく天才なのだろう。
「──ええ、よかったです」
五年前に残した少しの爪痕は、この五年後にはきっと何も残さず治っている。
だけど、爪痕が作った小さな痕跡から、きっと小さな希望が生まれているのだと──そう、信じられる。
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