ぐだ子「監査官が来るから皆帰って〜」 エレシュキガル「ええ!?」
1- 20
24:名無しNIPPER[saga]
2017/12/31(日) 21:53:38.50 ID:zCvA7l+F0
「そう、そうです、帰らなかった子が」

「どうしても、退去させられなかった子が」

「ひとり」

「最初は、仕方ないって事で隠れててもらったんです」

「けど、けど、あ、あははは」

「けど、駄目だった、あの子は」

「あの子は、何時の間にかいなくなって」

「けど、音は聞こえるんです」

「隙間から姿が見える事もあります」

「けど、あれは本当に」

「本当にあの子なの?」

「だって、音がする」

「ずるずると這いまわる音が」

「あの子は、歩くときにあんな音は出さない」

「出さないはずなんです」

「ああ、けど、けど、私は見てしまった」

「夜歩く、あの子の姿を」

「あの子は、あの子はね、ふふふ、ふふふふ、あの子は」

「洗面台の、排水溝に、ずるずると、入って行ったんです」

「だから、だからね、きっと、きっとこの部屋にも」

「彼女はいます、だって」

「声がしますから」

「この部屋に入ってから、姿は見えないのに、私に話しかけてきて」

「私は、何時の間にか、紙を持ってて」

「あの言葉を」

「あの呪文を」

「読もうとしてしまう」

「何時の間にか、私は口にしようとしてしまうんです」

「多分、きっと」

「あの呪文を口にしたら、私は人ではいられなくなる」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
47Res/29.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice