ガヴリール「世の中の事は大抵それっぽく喋ってたら大体許されると思うんだよ」
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9:名無しNIPPER
2017/12/30(土) 06:16:25.00 ID:MYf6rQpA0
マルティエル「ハニエルちゃんならきっと許してくれます」

ゼルエル「だから辛いのだ。いっそのこと感情に身を任せ怒りをぶつけられた方がどれだけ楽なものだろうか……」

ゼルエル「しかし私の妹は、きっとまたあの儚げな笑顔でこんな愚かな私に慈悲と赦しを与えてくれるのであろう。
私はそれが心苦しい、家で一人ぼっちの幼い妹に我慢を敷い続けるこの現状と自分の不甲斐なさで押し潰されそうだ」

ゼルエル「ガヴリールの時もそうだった。あの子もいつも私の不甲斐なさを笑顔で許す良い子だった。
きっとその時から蓄積されたストレスが原因なのだろう。今や我が妹ガヴリールは穢れきった駄天生活を謳歌する始末」

ゼルエル「ハニエルの時にまで同じ轍は踏まない!と…そう決めていたのに……」

マルティエル「ゼルエル……」

マルティエル「………この状況を変える方法があるにはありますよ」

ゼルエル「ほ、本当なのか!?一体それはどんな方法で……はっ!?まさか…」

マルティエル「そのまさかです。現在この天界の洋菓子店ではもうロールケーキは完売で替えはきかないでしょう」

マルティエル「しかし!魔界の洋菓子店になら、まだあるはずですよ。ロールケーキが」

ゼルエル「でもそれは天使としては禁断の手段……」

マルティエル「やるかどうかは貴方次第です」

ゼルエル「くっ……」

マルティエル「ただ一つだけ言える事があります。今ここで動かなければ貴方は今日の出来事を一生後悔する事になると…」

ゼルエル「ふっ、マルティエル、お前は昔から私に道筋を示しはするものの、その選択と答えだけは教えてくれなかったな。とんだ捻くれ者の天使だよ」

マルティエル「よく言われます」

ゼルエル「………………」

ゼルエル「決めた!決めたぞ!!例え天使としての禁忌に触れ私が処分される事になろうとも、この世界で守るべきたった二人の妹為なら悔いは無い!!!」

ゼルエル「私は魔界の洋菓子店に出向きロールケーキを買って愛しの妹の待つ家に帰るのだ!!」

マルティエル「貴方ならそう言うと思いましたよ」クス


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