591: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/08/15(水) 00:23:43.61 ID:EJBxc0AV0
ノハメ;゚听)「あ、自分は陸上自衛隊二等陸曹、大隈瞳です!蝶野一等陸尉の車両にて砲手も担当しました!
………一尉、最後の部分付け加える意味ありました?」
私のすぐ後に自己紹介を続けた大隈二曹がヒソヒソ声で尋ねてきたが、小さく肩だけ竦めて返事に変える。
意味なんて無い。最後の紹介は、単に私の意地というか、拘りみたいなものの現れだ。
「大洗女子学園…………そうか、学園艦の、か」
目の前の女性は、私の言葉に振り返り、沖合で相変わらず黒煙を吹き上げる巨大な艦影を一瞥する。
何故か一瞬彼女が複雑そうな表情を浮かべたように思えたが、それが何故かは解らない。そして再び此方に向き直ったときには、元の凜とした顔つきに戻っていた。
「私たちの提督も間もなく合流する。敵の再侵攻まで恐らく時間も無いだろうし、速やかな戦力編成と作戦の摺り合わせを具申したい」
「えぇ、それは私達としても希望するところです。指揮系統の整理も必要ですし、何より時間が少ないという点は同感ですから」
「話が早くて助かります。我々も、統治の防衛戦力として粉骨砕身させていただく……あぁ、そういえば私自身の紹介が未だでした」
彼女はそう言って、勢いよく両足を揃え敬礼する。
完璧と言っても過言じゃない程美しい、【海軍式】の敬礼だった。
「妙高型重巡洋艦2番艦・那智。国連特別“海軍”所属。
コールサイン【Lycaon】の旗艦です。
よろしくお願いする、蝶野一等陸尉」
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