561: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/29(日) 23:28:19.62 ID:RkgsELyS0
防衛線の戦況は完全に逆転した。一方的に、縁日の射的の景品よりも容易く撃ち抜かれ、深海棲艦の屍や残骸が凄まじい勢いで堆く折り重なっていく。
そして───これほどになって尚、戦闘というより只の射撃演習と表現した方が余程近い苦境になって尚、奴らはまだ攻勢の姿勢を崩そうとしない。
『『『ォオオオオオオオアアアアアアッ!!!!!!』』』
《【Hedwig】より【Fighter】、湾内複数地点にて合計20隻程度の敵艦隊の浮上を確認。全て非ヒト型だが内約半数がelite、或いはflagshipクラスだ。
尚、この艦隊は全て進路を大洗海岸通り方面に取っている。恐らく、上陸後は東光台方面に浸透するものと思われる》
《此方大洗鎮守府、【Bravo】霧島より【Fighter】!!当地点正面に展開中だった敵艦隊から10隻を越える艦が離脱、海上を南下中!予想上陸地点は敵艦隊の進路から大洗海岸通り付近と見られます!》
《【Echo】大淀より【Fighter】、海上の敵艦隊からホ級elite2、ハ級flagship3が進路を当地点より変更!貴隊展開方面へ最大速にて進軍中!
また、共闘中の自衛隊より陸路を通じて東光台に進軍する敵艦隊を確認したとの報告も複数あり!注意を!》
敵の旗艦は、分散しての“平押し”では最早戦況を再び打開することは不可能と踏んだらしい。まるで特売用にかき集められて半額シールを貼られて棚に並べられる卵パックのように、あらゆる方角から敵艦隊が私達の方へ集結しようとしている。
考え方としては、決して間違っていないと思う。さっき脳内の地図でも確認したとおり、私達が今いる“東光台”という地は大洗鎮守府と港湾部とを結ぶ中間点の一つ。ここに浸透攻勢をかけて大洗町全体を寸断し南北双方への側面攻撃をかけられれば、学園艦から未だ投射され続けている支援砲撃の火力と併せて再び全方面で押し込むこともできなくはない筈だ。
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