エンド・オブ・オオアライのようです
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535: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/13(金) 23:14:52.85 ID:s0ujgYNM0
20mの巨躯が揺らぎ、後ろ向きに傾ぐ。時雨に振り下ろされているはずだった大きな握り拳から力が抜け、倒れ行く身体を支えようとでもしたか両の手が何度か宙を掴む。

『ゴ………ギッ……』

ズンッ、という低い音と共に地面が微かに揺れ、仰向けで倒れ込んだホ級flagshipの周囲で土煙が舞い上がる。束の間、自分の身に何が起きたのか確かめようとしているかのように眼孔のない頭部が力なく揺れていたが、やがてその動きもすぐに止まった。

『ア、アッ!?』

『オォオオオオッ……!?』

「むぅ……」

随伴艦達は、戸惑ったような鳴き声を上げながらホ級flagshipの屍を顧みる。時雨もまた、一度構えを解いてホ級を────正確には、屍の咽頭に深々と突き刺さった五本の真っ黒な矢を一瞥する。

「……あのさ瑞鳳、よりによって一番上等な獲物を横取りするのは節操がなさ過ぎじゃない?」

「たまご」

剥きたてのゆで卵よろしく頬を膨らませての抗議に、私は肩を竦めてみせる。彼女の抗議も尤もだが、それが“上官命令”だったのだからどうしようもない。

それにしても、いいのだろうか。

(#T)「ギコ、行くぞ!!」

(,,#メ゚Д゚)「了解だ“先輩”!!」

こっちに構ってなんかいると、それこそ“獲物”は全て取られることになるわけだけど。

「…えっ!?あっ、ちょっ、ふざけんな!?」

立ち尽くしていた時雨の両脇を、白兵装備を構えたギコさんと提督が風を巻いて駆け抜ける。慌てて制止する(間抜けな)白露型2番艦には目もくれず、二人は混乱の極致にある敵艦隊の直中に斬り込んだ。


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