エンド・オブ・オオアライのようです
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530: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/07/10(火) 23:43:12.37 ID:rOfJumKu0
砲が火を噴く直前に鳴り響く、乾いた破砕音。序で上がった呻き声に、ホ級flagshipはびくりと身体を震わせてその声が上がった方に顔を向けた。

恐らく旗艦であるホ級の周囲を固めていた、数隻の駆逐二級後期型。その内一隻の前面装甲に、蜘蛛の巣の如く無数の細かいヒビが入る。エッグスタンドに入ったゆで卵のように縦長のシルエットがグラグラと左右に揺れた後力尽きたように崩れ落ちる。

倒れた個体のヒビの中心に突き刺さるのは、砲弾ではない。奴らの装甲表皮と全く同じ色合いの、一本の“くない”だ。

「っふ!!」

『ゴォアッ………ギィッ!?』

二級の屍を踏み台に、奴らに肉薄した“弾丸”が───時雨が、空中に身を躍らせる。身体をねじって勢いをつけながら新たに投擲された二本の“くない”は頭部を狙って投げ下ろされたが、ホ級はこれを咄嗟に腕で受けた。

『ガッ……グゥッ……!!』

「ちぇっ」

腕の肉を深々とえぐり、骨にまで達したであろう一撃。青い体液が傷口からぼたりぼたりとしたたり落ち、ホ級flagshipは苦痛の呻きを漏らしつつも反撃に転じる。旗艦の轟沈を逃した時雨は、着地点に振り下ろされたホ級の左拳を不愉快そうな舌打ちと共にバックステップで回避する。

『ガァアアッ───ギッ』

「だから五月蠅いって」

すぐに、背後から瓦礫の山を突き破ってイ級が猟犬の如く飛びかかる。が、時雨が振り向きもせずに後ろ蹴りを繰り出すと、まるで厚さ何十メートルもある特殊カーボンの壁に全速力で衝突したみたいにイ級の身体が半ばまで拉げて潰れた。

『『オ───ォオオオオッ!!!』』

「おっと」

別個体のイ級と、軽巡ヘ級が時雨を2方向から同時に砲撃する。だけど砲弾が炸裂したときには、既に彼女の影は駆けだしていてその場にない。

『ガギッ……』

『………ア゛ア゛ア゛ッ!!!!』

「遅いね」

ホ級のすぐ傍で、二級がまた一隻倒れた。水色の眼球をくないに貫かれ、そこを基点に真っ二つにへし折られた友軍艦の姿に激高したホ級が機銃掃射を行うが、時雨はその屍を勢いよく蹴って掃射地点から飛び下がった。

『オアッ!?』

「────覇ッ!」

『ギグッ………』

着地した場所は、さっき時雨を撃とうとしたイ級の頭頂部。すぐさま打ち下ろされた拳が装甲を粉砕し、右腕が肘の辺りまで埋まる。

「うぇっ……気色悪っ」

いかにもイヤそうに舌を出しつつ、時雨がイ級の頭から腕を抜き出す。事切れたイ級の頭部穴からはさながら間歇泉の如く青い体液が噴出し、周囲の瓦礫を染め上げた。


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