526: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/08(日) 23:52:52.70 ID:2S9GHnYJ0
「僕が周りをやる!古鷹は中核の航空隊を!」
「解りました!────敵航空隊捕捉!射撃開始、射撃開始!」
空に向けられた二門の機銃が、火を噴く。古鷹の20mm連装機銃から吐き出された太い火線と、それにまとわりつくようにして放たれる時雨の7.7mm機銃の火線が敵航空隊を真っ向から迎え撃つ。
『!?!?』
『『『──────』』』
先鋒を行く一機が、反応が遅れて直撃弾により爆散する。だが、残りの機体は素早く統率の取れた動きで火線から逃れた。
敵ながら惚れ惚れしてしまうような、まるでフライパンの上に広がる目玉焼きのように美しい散開運動。対空砲火で迎撃しようにも的が絞りにくく、それでいて各機の射線はしっかりと開かれていて全方位からの弾幕射撃を問題なく敢行できる。
(,,#メ゚Д゚)「────“Circle”!!」
「「「Yes sir!!」」」
『『『!?!?!!?』』』
だが、その見事な編隊運動も読まれていれば意味を成さない。
「Enemy down!! Enemy down!!」
(*メ゚ー゚)「Keep fire!!」
「Reload, cover me!!」
古鷹たちの周囲で素早く円形に展開したギコさん達が、一斉に自動小銃────アメリカ軍で使われている、【M16カービン】とかいう銃の引き金を引く。四方八方に伸びた火線は、その尽くが正確無比な狙いを持って散開した敵機を貫いていく。
『!!?!?』
『『───……』』
深海棲艦側は、射撃を躱そうにも先ほどの急激な軌道変更が祟ってまだ思うように速度を出せない状態にある。一方的な“七面鳥撃ち”に晒されながらようやく一部が態勢を立て直したときには、無事な機体は1/3以下まで減っていた。
『『───ッ!!』』
「敵機、離脱を開始!」
(,,#メ゚Д゚)「弾薬再装填、陣形は崩すな!AT-4並びに白兵装備、準備急げ!!」
流石に彼我の実力差を理解したか、残りの機体は踵を返し空へと帰って行く。だけどその姿をいちいち見送るようなことはない。
『『『─────ォオオオオオオオオオオッ!!!!!』』』
「Contact!!」
何せ、私達の戦闘はまだ始まったばかりだ。
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