エンド・オブ・オオアライのようです
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519: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/07(土) 23:57:01.18 ID:IzoT3soA0
私は軽空母であり、本来は戦闘機を飛ばす側であって戦闘機や飛行機に乗る側ではない。加えて任務の巡り合わせから、空輸される経験自体実は指折り数えられるほど少なかったりする。

それでも、直感で解った。今の揺れは“ダメな揺れ方”だと。

《Shit, Stork-01 One hit!! One hit!!》

《Stork-01より管制機、敵高角砲弾頭が至近で起爆!右翼に甚大な損害、ローターが
脱落した!》

《姿勢制御……クソッ》

(,,;゚Д゚)そ「ぬぉっ…!?」

「あぐっ────」

赤いランプがけたたましいサイレンの音と共に明滅し、傾ぐどころか機体が一瞬逆さまになる。明らかに真っ直ぐ飛行できていないと察せる不規則なGが頻繁に方向を変えながら私達の身体を押し潰し、艦娘の艤装込み重量も支えられる特殊ベルトに締め付けられて古鷹が喉の奥からくぐもった悲鳴を上げる。

ふと、風圧で窓に顔を押しつけられた際に外の光景が視界に映る。磯風が、卵焼きを作ろうとしたときに発生するものと酷似した色合いの煙が吹き出していた。

私達が乗る輸送機の、翼から。

《Mayday, Mayday, Mayday!! This is Stork-01!! I'm going down!!》

《立て直せない………市街地に不時着する!!》

(,,;゚Д゚)「衝撃に備えろ!!!」

「もう!」

ギコさんの叫びと時雨の悪態に合わせて、世界がぐるぐると回り続ける中私は周りと同様椅子の上で胎児のように丸くなる。正直他に何のしようもない。艦娘としての耐久力とこの鎮守府での鍛錬の積み重ねが墜落のダメージに耐えうるものであることを祈るだけだ。

映画とかと違って、案外墜落までの時間は長く感じるんだな……そんな、場違いな感想がふと頭を過ぎり、

「っっ……!!」

直後に、今までに感じたことのない衝撃が轟音と共に私を襲う。


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