510: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/01(日) 23:08:29.20 ID:2z8TBUqM0
二人とも、機内外双方での騒音に負けぬよう全力で声を張り上げながら罵り合いを続けている。今にも生卵の投げつけ合いを始めそうな声の調子を聞く限り、割と本気で互いに嫌っていそうだ。
戦場を目前にしてそんなことに労力を使う二人はきっと、卵を入れろとレシピに書かれてたら割らずにぶち込むタイプなんだろうなと思う。
「というか、とうとう僕を金剛以下扱いしやがったな!絶対今度こそ臑蹴り割るからね!」
(,,#゚Д゚)「なんでてめえはそんなに俺の臑に対して頑ななんだ!それこそ金剛の一つ覚えじゃねえか!」
多分この二人は金剛から訴えられたら勝ち目がないと思う。
「………っぷい」
「………大丈夫ですか?」
(*;゚ー゚)「確かエチケット袋がその辺りに……」
見かねた江風が反対側の席から少し身を乗り出し、事態の収拾を図る。因みに右側のもう一人……夕立は、某魔法少女詐欺師のエイリアンみたいな声を上げて縮こまっている。
……顔色が青く頬の辺りがリスのように膨らんでいることから、どうも三半規管が深刻なダメージを負っているようだ。このまま行けば、彼女が朝に食べていた炒り卵が機内の床にぶちまけられる時もそう遠くはないだろう。幸い彼女の真向かいにいる不知火としぃさんが異変に気づいていろいろと対処しているようなので、それでなんとかなるよう祈るほかない。
────そして。
( T)「…………」
機内の最奥では、私たちの提督が座っている。
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