エンド・オブ・オオアライのようです
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483: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/06/28(木) 23:16:58.96 ID:E0wWjTsW0
西住流を学んだ者の端くれとして、十中八九こうなることは予想がついていた。故に私は、ああ言いながらそもそも“現有戦力だけ”でこの策を成功に導こうとは最初から殆ど思っていない。“この増援”が来ることを、最初から勘定に入れた上での迎撃だ。

尤も、それは私の直感に基づく予想であり、理論的な動機を説明することはできない。だから私は、友軍に指示を出すに当たっては努めて“増援”の存在には触れず、また万一私の直感が外れたときに備えてあくまで現有戦力のみでの戦闘を前提においた指揮を続けてきた。

そして、その心配はたった今杞憂に終わってくれた。

ええ、そうよ。貴方たちの増援が、たかが空母艦娘一人だけで終わるはずがない。この地の苦境が極まれば、絶対に何らかの動きがある、そう信じていたわ。

「本当に貴方たちは、野蛮で、傲慢で、粗雑だけど────頼りになる“トモダチ”よ」

一人呟く私の視線の先で、先ほど飛び去ったジェット音の主が────対地攻撃機A-10【サンダーボルト】の編隊が、白い機体を翻し再び深海棲艦に突撃していく。

『『『『グガァアアアアアアッ!!!?』』』』

《────りwW〜地各■■に通×、CPより市街地各拠点に通達!!》

投下された十数発のJDAMが正面艦隊のど真ん中で炸裂し、爆炎に焼かれた何体かが断末魔と共になぎ倒される。そんな中、機能を回復した無線機からは、それらの轟音にも負けない前線指揮所のオペレーターの叫び声が吐き出される。

まだ年若いと思われるその女性士官の声は、さながらクリスマスに思い人から好意を告げられたかのように歓喜と興奮に打ち震えていた。


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