エンド・オブ・オオアライのようです
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441: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/05/26(土) 23:59:10.65 ID:i92fwNbE0
「……此方大洗シーサイドスクエア。ヒトマル1号車車長・蝶野より近隣各拠点に伝達、稼働可能な装甲戦力を報告せよ。それから艦娘部隊の中で損傷軽微・戦闘可能な艦が居ればそれも共有されたし!」

《重巡洋艦羽黒、沿岸部から離脱後若宮交差点へ転進、自衛隊の皆さんと合流しました。敵砲火を受け続けていますが損傷軽微、戦えます!》

《西福寺前、駆逐艦・陽炎健在!合流は可能よ!》

《此方大洗駅前、爆撃並びに艦砲射撃により損害大なるもキューマル一両、ダスター一両を其方に回せる、オクレ!》

《磯浜さくら坂通り第八隊、ヒトマル一両、キューマル一両、LAV四両を派遣可能!また合流艦娘三名は最上、五月雨、神威何れも損傷軽微!交戦可能!》

重機関銃を操っている真っ最中の私に、メモを取るような余裕は当然ない。必死に耳を澄まして一言一句を聞き取り、脳内で慎重かつ速やかに統合していく。

(機甲戦力37、艦娘戦力9……ね)

単純な数の少なさもそうだが、詳細はより厳しい。重巡洋艦2隻に駆逐艦ながら高い性能を持つ陽炎がいる艦娘部隊はともかく、抽出できた機甲戦力は最終的に2/3以上がLAV。対空火力であるM42に至っては大洗駅の一両だけ。残弾の消耗もかなりしているとみるべきだろう。

無論、まだ音沙汰がない拠点も多数ある。とはいえ、この時点で応答がないということは壊滅したか、壊滅していなくとも此方の問いかけに即座に答えられる余裕すらないかのどちらかだ。或いは無線が故障・破壊された等でたまたま戦力を保有しながら答えられない可能性も一応あるけれど、ひたちなか市方面への進出すら深海棲艦が試みている状況下でそれは楽観視が過ぎる。

だいたい、それらの拠点の安否を確かめるだけのリソースを割く余裕は私達の方にもない。

それでも、“何もしない”という選択肢は無しだ。砕ける未来が同じなら、向こうに拳を振り下ろされるより此方からぶち当たってやる方がよほど生き残る確率が上がる。

それに────“西住流に後退の文字はない”のよ。


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