365: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/22(木) 12:27:56.53 ID:gNRjXRdj0
《葛城ちゃん、どーすんの!?》
《ここまで来たら突っ込むのみ!全機、陣形展開継続!》
「敵編隊の迎撃は?」
《私がやるよ!こちら千代田、残余の96式全機行かせます!》
《由良より各編隊、船尾商業区方面に事前報告にない“艦影”を視認!恐らくヌ級、eliteです!!》
《Saratoga for All Squad, Enemy Aircraft-Carrier One more!!
N-Class【elite】, 11 o'clock!!》
《だから英語だと解んないって!!》
凄まじい勢いで飛び交う無線を耳にしながら、私は更に意識共有先を一番機の観測手に移す。ちょうど千代田指揮下の96式が、編隊を離れ蚊柱のごとく甲板から湧き出したカブトガニの大群体へと突っ込んでいく姿が目に入った。
それにしても、合計三隻のヌ級とは。どうやってこれほどの戦力を気づかれることなく学園艦の上に……否、考察は上層部に任せよう。
今の私たちは、甲板上の情報を出来うる限り前線指揮所に届けることだけを考えるべきだ。
《目標高度に到達、全機機首上げろ!》
《こちら那珂ちゃん、ごめん!当たっちゃった!!制御困難、離脱させまーす!!》
「……っ、こちら加賀、彩雲二番機がやられたわ。五番機も機関部に被弾、退避させます」
《This is Saratoga、Ribbon-03、Ribbon-14ガDownしマしタ!Ribbon-15も被弾!!》
《千代田より旗艦葛城、何機か其方に抜けたから気をつけて!》
次々と水平飛行に移る艦載機に、敵の対空弾幕が密度を増して殺到する。機体の腹を見せると言うことは被弾面積の拡大に他ならず、加えて急激な制御運動は最も無防備な隙が発生する瞬間。私の彩雲隊も含め、損害が瞬く間に拡大していく。
『『『─────!!!』』』
乱れた陣形を整える間もなく、その横腹に黒い矢が深々と突き刺さる。
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