エンド・オブ・オオアライのようです
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361: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/03/18(日) 23:21:12.70 ID:dGcshbyk0
「撃墜の必要はない……というよりは、してはダメ。狙う場所に気をつけて」

〈リョーカイ!!〉

〈ワカッテイルデアリマス!!〉

学園艦の中には、今なお生徒や民間人が数多く取り残されている。その真上に弾薬を満載した敵機を落とすようなことがあれば、いかに小型とはいえ誘爆によって更に被害を広げる可能性が出てきてしまう。

私達が空に上げた機体も、墜落による被害を最小限に抑えるため燃料と弾薬の積載量はかなり抑えられている。そもそもこの威力偵察自体、上層部からすれば相当な苦渋の決断だ。

故に、“事前準備”を仕込める機会はそう何度もない。………多分、この一度きり。

この後の“本攻め”に繋げるためにも、少しでも多くの「敵情」を持ち帰らなければならない。

「……3番機、4番機、敵機体下部の機銃に照準。破壊して戦闘力を奪って。貴女たちならできるわ」

〈カシコマリィ!!〉

〈リョウカイシマシタ!!〉

『─────!』

功を焦ったかやや突出した1機に狙いを定め、4番機が弾丸を放つ。咄嗟に宙返りで火線を避けた瞬間、機体の腹に備わる機銃が剥き出しになった。

〈イタダキィ!!〉

『────!!?』

一航戦は隙を逃さない。横合いから飛来した3番機の弾丸がその根本を撃ち抜き、機銃を吹き飛ばされた敵機は一瞬失速して20mほど墜落した後何とか態勢を立て直し離脱していく。

〈テッキ、リダツ!!〉

〈マダマダ、モウイッチョウ!!〉

『ッ!!?!?』

息継ぐ間もなく、3番機が更にもう一連射。右後方から突入を図った別の個体が、自ら射線に突っ込む形で直撃を受ける。

『……ッッッ!!』

此方は機銃の脱落こそ避けたようだけど、遠目にも解るほどはっきりとあらぬ方向に曲がってしまった銃身はどう見ても使い物にならない。飛行速度もみるみる低下していったその機体は、やがてゆっくりと追撃戦から外れていった。

「よし………っ!?」

〈グァッ!?〉

立て続けに2機の敵を黙らせることに成功し、“慢心”が或いはあったのかも知れない。左側から大きく回りこむ形で襲いかかってきた三機目の【カブトガニ】の機銃掃射が、4番機を貫いた。


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