299: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/02/19(月) 12:58:07.81 ID:ukQp6ETJO
目を覚ますと同時に、近くでその音は鳴った。
或いは、僕が目を覚ました理由こそ“その音”だったのかも知れない。何せ並々と水が注がれた巨大な風船を勢いよく叩きつけて破裂させたかのような“その音”は、魔女に囚われたオーロラ姫だって王子様のキスを待たず目を覚ましてしまうのではないかと心配になるほど大きなものだったから。
(メメ; ω )「………〜〜〜〜〜ッ!!!?」
意識が光と五感を取り戻すや否や、とてつもない激痛を知覚して視界に星が飛ぶ。血液を通して痛みが直接全身を駆け巡っているとでも表現すれば良いだろうか。悲鳴や苦悶の声を上げる余裕すらなく、ただ浅い呼吸だけが口から漏れる。
(メメ;^ω )「………お?」
身体を苛む苦痛を少しでも緩和できないかと身動ぎしたところで、ようやく僕は自分が誰かに負ぶさっている状態であることに気づいた。
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