エンド・オブ・オオアライのようです
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142: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/19(金) 23:01:19.05 ID:waLrkwuYO
ふと、ブーン先生の授業を思い出した。“戦車道史”の一回目で習った、日本戦車道の礎となった人物の逸話が脳裏に蘇る。

「……女性の身たりと雖も、百発百中の芸殆ど父兄に越ゆるなり。人挙て奇特を謂う。この合戦の日殊に兵略を施す」

口を突いて自然に出てくる、『吾妻鏡』の一節。目の前には、懸命に、鮮やかに、そして雄々しく、私達を守るために技を振るう西住ちゃんの後ろ姿。

実物なんて知りもしないが、そこに思わず800年前の女傑の姿を幻視する。

「童形の如く上髪せしめ腹巻を着し矢倉の上に居て、襲い到るの輩を射る。 中たるの者死なずと云うこと莫し」

撃てば必中守りは固く、進む姿は乱れ無し。

鉄の掟、鋼の心。

「……これが、西住流」

彼女に面と向かってそれを言えば、きっと複雑な気持ちにさせてしまうだろう。困ったような笑みを浮かべるその裏で、彼女がとても傷つくことになってしまうかも知れない。

それでも、私には。

例え戦車に乗っていなくても、例え「勝利」のために振るわれるものでなくても。

今の西住ちゃんの姿はまさしく────“西住流”の体現であるような気がした。


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