エンド・オブ・オオアライのようです
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124: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/18(木) 00:15:20.18 ID:pWIW7eUO0
何百という人間が全力で走る、地鳴りのような足音。統一感が皆無に等しいそれは、足音の主達が酷く錯乱している様子を私達に伝えながら猛烈な勢いで近づいてくる。

それに伴って叫び声の内容も当然聞き取れるようになっていくんだけど────その内容は、到底私には理解しかねるものだった。

「いや、いやぁあああああ!!!やだ、噛まないで、噛まないでよぉおお!!」

「いだぃ、いだぃいいいいいいっ!!?」

「足が、俺の足が食われ………いぎいっ!!?」

「逃げて逃げて逃げて!!無理、あんなの無理!!」

「食べないで、食べないで下さい!!助けて、誰か助けてぇ!!!」

耳を覆いたくなるような、甲高い悲鳴の数々。それこそ、まるでゾンビ映画やゾンビアニメ──昨今流行の萌え路線じゃなくて正統派の方──から切り取って大音声で流しているような有様に、じわりと全身から汗が噴き出す。

確かに樹木園の入り口の方でも現代日本とは到底思えない殺し合いの真っ最中だが、機動保安隊と交戦している“暴徒”の群れにカニバリズムのケがあったようには見えない。とはいえ、既に深海棲艦が学園艦で暴れ回っているという“現実”の前では人食い部族の襲撃やゾンビの出現は十分あり得てもおかしくない出来事の範疇だ。

生い茂る木々の向こう側でどんな惨状が起きているのか、ぞっとしない想像に背筋が震える。

そして、それに追い打ちを掛けるようにして。

『─────キャハハハハハハハハハハハハ!!!!!』

今度は、“笑い声”が辺りに響き渡る。


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