エンド・オブ・オオアライのようです
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121: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/17(水) 23:03:25.41 ID:R09KI/sf0
ただでさえ銃の所持が厳しく規制される日本、そこに学園艦という条件も重なれば手に入る武器はたかが知れている。サブマシンガンとはいえ弾幕展開が可能な銃火器を装備した人員がある程度集えば、バールやらバット如きでは数を頼みにしても容易には突破できない。

『う……ぁ………」

「ひぃいいいいっ!?』

それに、“暴徒”の勢いそれ自体も明らかに鈍っている。仲間が目の前でバタバタ薙ぎ倒されりゃ当然の反応だし、武装の使用にかなりの制約が掛けられている日本の警察組織がシカゴ警察も真っ青な弾丸の大盤振る舞いで反撃してきたのは向こうとしてもアテが外れたに違いない。実際、私も保安隊の積極果敢な反撃には少し驚いている。

(……………)

そう、“少し”驚いただけだ。

挨拶すら交わしたこともない顔触れが殆どとはいえ、それでもこの学園艦に───西住ちゃん達と一緒に必死に守った大洗女子学園に住んでいた人達が、目の前でドンドン死んでいる。その異様な光景に相対しているのに、恐怖を多少抱いただけで悲しみも怒りも沸きやしない。

相変わらず腰が抜けた状態でトロイア戦争のヘクトールみたいに地面を引き摺られていきながら、頭の中の妙に冷めた部分が現状を呆れ返るほど冷静に受け止め、分析していた。

(こんな冷たい性根だったんだねぇ、角谷杏って人間は)

自嘲の笑みが、無意識に口元を歪ませる。山ほど人が死んでいく様子を目の前にして笑うとは、他人から見たらきっとサイコパスにしか見えないに違いない。


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