エンド・オブ・オオアライのようです
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116: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/15(月) 17:21:22.88 ID:lwd7GqTtO
「イギッ……』

『あぁあああああっ!!!?いでぇっ、いでぇええええっ!!!?」

「ぎぃっ、がっ………』

サブマシンガンが奏でる、リズミカルで軽快な音。そしてそれを塗りつぶすようにして、銃弾を受けた“暴徒”達が上げる断末魔の大合唱。

トラウマものの協奏曲に彩りを添えるのは、飛び散った臓物や脳漿、そして全身に鉄の弾丸を埋め込まれて転がる何十という屍体の山。

「ウブッ、おぼっ、うぉええええええええ………」

秋山ちゃんが近くの木に腕をつき、身体を折り曲げて吐瀉物を撒き散らす。私も、生まれて初めて嗅いだ“屍臭”という奴に喉元まで強い酸味を伴った何かがこみ上げてくる。

宇津木ちゃんと澤ちゃんが既に意識を手放していたのは、不幸中の幸いだった。

「先輩、優花里さん、大丈夫ですか!?二人とも気をしっかり持って、今のうちに避難場所まで向かわないと!」

西住ちゃんも顔面蒼白だったけれど、彼女はそれでも気丈に私と秋山ちゃんの安否を気遣ってくれた。私も何とか立ち上がろうとしてみるが、力が全く入らない。

「ごめん、西住ちゃん……私も、腰が……抜けて……」

「っ、優花里さん!澤さんをお願い!会……角谷先輩と宇津木さんはこのまま私が!」

「うえぇ……ふぐっ……り、了解です!」

「先輩、失礼します!!」

制服の肩口を掴み、西住ちゃんは私の身体を樹木園の奥へと運んでいく。

「────っ!───っ!!」

「────、────!!!」

<ヽ;`∀´>「……っ!」

引き摺られながら再び後方を見やれば、しんがりの機動保安隊は牽制射撃によって完全に暴徒の突出を抑え込んでいた。指揮官に何事か言われて頷いた二田さんが歩を早め、“暴徒”との距離を引き離し始める。

(………逃げられそう、かな)

私と宇津木ちゃん、小柄とはいえ女子校生二人を運んでいるため西住ちゃんと言えど歩みは遅い。けれど、しんがりの保安隊が“暴徒”を完全に足止めしてくれているお陰で、距離は開く一方だ。


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