エンド・オブ・オオアライのようです
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105: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/13(土) 23:57:16.15 ID:Q+RJLMSmO
「前会長、西住殿、ご無事で!」

「お陰様で!」

樹木園に飛び込むと、秋山ちゃんが出迎えてくれた。まだ顔面蒼白ながら、何とか最低限立ち直ってはくれたらしい(澤ちゃんの方は子鹿状態を継続していたけれど)。

「……前会長、二田巡査達は一体どうしたのですか?」

「私達と同じ方角に向かってますよね。深海棲艦から逃げるのなら当然なんだけど……」

流石と言うべきか、西住ちゃんと秋山ちゃんも二田さんたちの様子がおかしいことに気づいたようだ。本来なら私達も一目散に指定避難場所まで走るべきだけど、集団の異様さが一択である筈の選択肢を素直に選べなくしていた。

(………あれ?)

ふと、違和感の正体を理解する。

避難民と思われる集団が、二つの層に分かれていた。二田さんや他の保安官の人達に背中を押され、手を引かれ、転びそうになるところを支えられながら逃げてくる4、50人前後の集団と、その後ろを追う形で走る何百という群衆。前者の層が例えばお年寄りや子供の集団なのかとも思ったけれど、ざっと顔ぶれを見る限りそんな様子はない。

なにより────後方の“群衆”を構成する人々は、何故か手にバットや鉄の棒等を持っている比率が高いような気がした。

「………角谷さん?」

「なんか」

ヤバい気がする。そう口にする直前、保安官の一人が反転する。





「────え?」

乾いた銃声が、私達のところまで届いた。


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