104: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/01/13(土) 23:32:26.77 ID:Q+RJLMSmO
<ヽ;`∀´>
「………二田巡査?」
先ず、見覚えのある顔が此方に向かって駆けてくるのが見えた。野球のホームベースを思わせる角張った顔と、ピンセットでつり上げたみたいな両眉が特徴の大洗女子学園に在籍する保安官の一人………二田瓜生(にった・うりゅう)巡査だ。
彼に先導される形で、その直ぐ後ろにも同じく保安官の制服を着た幾つかの人影。そして更にその後ろからは何十………何百人という人の波が続く。多くが船舶科や水産科の制服を着ていたけれど、コック服や白衣、清掃業者の制服に身を包んだ人もおり統一感はあまりない。
普通に考えれば、二田さんたち保安隊が避難民を保護して引き連れてきたと考えるのが自然だ。学園内に続く正門こそ新手の───ブーン先生が【ヌ級】と呼んだ空母型深海棲艦に塞がれているけれど、大洗女子学園の全幅は1.1kmにも及ぶ。他にも学区や学園内に入れる入り口はあるので、其方から逃げてきたと思えばおかしな事ではない。服装・年齢層の多様さについても、居住区の人達も一緒に逃げてきたのだと考えれば辻褄が合う。
だけど私は、何故かその集団に奇妙な違和感を覚えた。
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