9: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2017/12/28(木) 19:26:39.36 ID:yFDg0/wv0
そんなことを思い出したのは、病室の机の上に置かれてある手紙を見たからかもしれない。
見舞いに来た人たちが置いていった手紙。中には見知った名前もあった。
もちろん中身は見ていない。それでもプロデューサーさんへの想いがそれぞれ綴られているだろうということだけは手に取るようにわかった。
ちょっとだけ嫉妬しちゃうけれど、みんなに愛され慕われている、この人がとても誇らしい。
……誰にも渡しませんけどね。
「ですよね、プロデューサーさん」
「………」
営業に向かう途中、階段から転げ落ちて意識不明の重体。
ちひろさんからそう伝えられたときは私も一緒に倒れるかと思った。幸い峠を越えて命に別状はなくなったものの、プロデューサーさんはいまだに目を覚まさない。
プロデューサーさんのあの優しい笑顔が見れなくなってから、もう三日が経つ。
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